準備体位と基礎体位

ハタ・ヨガを一から習う

ウェブ上では「全身の締付」についてを「基礎体位」としてご紹介します。

1.準備体位

各締付を行う前に姿勢を調える。鼠蹊下と腋裏の降下を操作し、力を正しく末端へ流し、腑抜けず(非過弛緩)、リキまず(非過緊張)、伸び伸びと快適に安定させる。次に、以下の3つの操作を行う。(※ カテゴリー姿勢「レッスン8勢力」を参照)

準備体位
  1. 外足首窩の引入をし、踵底内側を押出す形体をとる
  2. 外手首窩の引入をし、踵底外側を押出す形態をとる(肘を適度に曲げる)
  3. 口を閉じ口角を上げ、眉を下げた形体をとる

1.脚の準備

自然体位の脚
自然体位

準備体位の脚
準備体位

鼠蹊下の降下を保ち、そっと軽く外足首窩の引入をした形体をとる

2.腕の準備

自然体位の腕
自然体位

準備体位の腕
準備体位

腋裏の降下を保ち、そっと軽く外手首窩の引入をした形体をとる

3.顔の準備

自然体位の顔
自然体位

準備体位の顔
準備体位

微笑を保ち、そっと軽く口を閉じて口角を上げ、眉を下げた形体をとる

準備6過程

全身の形体
自然体位

全身の形体
準備体位

準備6過程
  1. 鼠蹊下と腋裏の降下を操作し、「のびのび」と快適と安定を維持する
  2. 脚を、形式に則った操作で、「そぉ~」と軽く形体どる
  3. 腕を、形式に則った操作で、「そぉ~」と軽く形体どる
  4. 顔を、形式に則った操作で、「そぉ~」と軽く形体どる
  5. そのまま適度に徐々に、「ス―――ふわぁ~~」と深く息を吸いきる
  6. そのまま適度に徐々に、「ふぅーーーーーーう」と深く息を吸いきる

2.基礎体位

ここでは独自に、ハタ・ヨガの修行法(体位行法、調気行法、印相行法)への準備段階の後半として、全身の締付を5つに分類して紹介する。

基礎体位
  1. 前屈の体位
  2. 後屈の体位
  3. 側屈の体位
  4. 捻転の体位
  5. 拳上の体位

1.前屈の体位

① 前屈の体位

鼠蹊窩:前
鳩尾 :後
腋窩 :前
盆窪 :前・下
眉毛 :下

前屈のポイント

  • 「鼠蹊窩・腋窩」と「鳩尾」とが前後反対に方向づくこと


2.後屈の体位

② 後屈の体位

鼠蹊窩:後
鳩尾 :前
腋窩 :後
盆窪 :後・上
眉毛 :下

後屈のポイント

  • 「鼠蹊窩・腋窩」と「鳩尾」とが前後反対に方向づくこと


3.側屈の体位(左側屈)

③ 側屈の体位

右鼠蹊窩:後・下
鳩尾  :前・右
右腋窩 :後・上
右盆窪 :後・上
右眉毛 :下

左鼠蹊窩:後・上
鳩尾  :前・右
左腋窩 :後・下
左盆窪 :ー
左眉毛 :ー

側屈のポイント

  • 「右鼠蹊窩」と「右腋窩」とが上下離反に方向づくこと
  • 「左鼠蹊窩」と「左腋窩」とが上下接近に方向づくこと


4.捻転の体位(左捻転)

④ 捻転の体位

右鼠蹊窩:後・下
鳩尾  :前・右
右腋窩 :後・上
右盆窪 :後・上
右眉毛 :下

左鼠蹊窩:後・上
鳩尾  :前・右
左腋窩 :後・下
左盆窪 :ー
左眉毛 :ー

捻転のポイント

  • 両肘を曲げた形体の方が行いやすい。
  • 左捻転では、背中の右側を引き入れ、後屈の流れを作ること。


5.拳上の体位

⑤ 拳上の体位

鼠蹊窩:下・後
鳩尾 :上・前
腋窩 :上・後
盆窪 :後・上
眉毛 :下

側屈のポイント

  • 「鳩尾(横隔膜)」が上へと方向付くこと


これらは、ハタ・ヨガ修行法の基礎である。


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