【体位⑤】弓の体位

ハタ・ヨガを一から習う

2-41

両足を背後に伸ばし、背中で棒状に伸びた両腕が、両方の脚を揃えて掴む。そして弓の如く曲げた上体を維持する。これが弓の体位である。

『ゲーランダ・サンヒター』

弓の体位

⑤ 弓の体位:ダヌラ・アーサナ

後屈の締付に加え、腰椎周辺(下背)にの収縮刺激を強化する体位である。両膝を曲げて両手で足首を掴んだ形体で行うことが特徴である。

弓の体位の意図は、腰椎周辺(下背)のバランスを図ることである。

注意

※ 頑張らなければ(無理をしなけらば)、足首を掴めない人は控えること

1.準備過程

準備体位

1.伏臥する
2.脚は膝窩の引入(膝の屈曲)
3.腕は手で外側から足首を掴む
4.顔は形式通り
5.適度に徐々に、息を吸いきる
6.適度に徐々に、息を吐ききる

足首の掴み方

小指、薬指、中指で足首を外側から掴み、外手首窩の引入を行う。親指、人差し指を使って握ると、親指、人差し指を屈曲する筋力と、外手首窩の引入をするための筋力とがぶつかり合うため、締付は極まらない。

足首の正しい掴み方
正しい掴み方

足首の誤った掴み方
誤った掴み方

2.締付過程

締付過程

7.後屈(吸息)
8.締付の維持(呼吸)
9.締付の強化(3呼吸目)
10.締付の極化(止息)

脚を高く上げようとか閉じようとか開こうとか意図してはいけません。

無意図に締付しやすい脚の位置を見つけましょう。

締付過程

11.体位の返戻(呼息)

3.脱力過程

ワニの体位
ワニの体位

12.体位の解放(吸息)
13.脱力の強化(呼吸)
14.締付の極化(止息)
15.休息する

無意図に落ち着く姿勢を見つけましょう。

過誤体位

過誤体位

注意

一般的な形体のように脚の内旋(脚を閉じること)を意図していては、後屈するための筋力とぶつかり合うため締付は極まらない。その上、上体の挙上、頭の挙上、脚による上体の挙上、腕による脚の挙上などを意図すれば、さらに無理が起こる。

無駄を取り除いた、無理のない体位を修習していきましょう。


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