【体位①】兎の体位

ハタ・ヨガを一から習う

兎の体位

① 兎の体位:シャシャンカ・アーサナ

上体の逆転をして、頭頂周辺の押圧刺激を強化する体位であり、それは下腹から頭頂への力の流れを感得するための体位でもある。上体の逆転に伴った頭頂の押出をすることが特徴である。

兎の体位の意図は、頭頂周辺のバランスを図ることである。また、全体位に必要不可欠である下腹から頭頂への力の流れを感得することである。加えて、上体を逆転するという非日常的で、気の抜けない形体をとり、行法に対する気を入れる(集中を高める)ことである。

注意

※ 体位をとる以前に頭頂の位置、感覚を確認しておくこと
※ 頭に血が上る体位であるため、血圧や眼圧が高めの人は控えること
※ 体位後に気分が悪くなる人は、とりあえず以後の練習は控えること

1.準備過程

準備体位

1.正坐する
2.脚はそのまま
3.腕は形式通り
4.顔は形式通り
5.適度に徐々に、息を吸いきる
6.適度に徐々に、息を吐ききる

2.締付過程

締付過程

7.正身(吸息)

締付過程

8.前傾(呼息)

負担をかけないよう、両手を床に下ろしてから上体を倒していきます。

兎の体位

9.逆転前屈(吸息)
10.締付の維持(呼吸)
11.締付の強化(3呼吸目)
12.締付の極化(止息)

肘を曲げて尺骨上端に勢力を流しています。

締付過程


13.逆転の返戻(呼息)

3.脱力過程

子供の体位
子供の体位

14.体位の解放(吸息)
15.脱力の強化(呼吸)
16.締付の極化(止息)
17.休息する

腕を前方へ伸ばそうとか、手指を前方へ向けようとか意図してはいけません。

無意図に落ち着く姿勢を見つけてみましょう。

過誤体位

過誤体位

注意

一般的な形体のように背後で手を組んでいては前屈をするための筋力とぶつかり合うため締付は極まらない。その上、腕の前方回転(絵図の矢印)を意図すれば、さらに無理が起こる。

無駄を取り除いた、無理のない体位を修習していきましょう。


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